とび色の誘惑

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平成26年の風景印まとめ

   

平成26年1月~12月の風景印動向についてまとめてみました。トータルで見ると、新しく誕生した図案は65件(新規+図案変更)、消滅した図案は39件(廃止+図案変更)となっています。

平成26年の風景印データ

新規配備 42件
関尻、愛野、仙台東二番丁、富士宮城北、浜松新都田、和、滋野、男木島、広島県庁内、阿倍野高松、阿倍野美章園、阿倍野文ノ里、阿倍野長池、阿倍野苗代田、阿倍野阪南、阿倍野阪南東、阿倍野王子、阿倍野相生、阿倍野保名、阿倍野旭町、大阪阿倍野筋、あべのベルタ内、阿倍野松崎、津屋崎、落合、長柄、川西萩原台、川西美園、川西小戸二、川西加茂、川西久代、川西加茂二、川西花屋敷、川西清和台、川西けやき坂、西大寺中、野田沢、外丸、三箇、小松島横須、羽生、榛名簡易
廃止 16件
羽鳥、淀川郵便局新大阪駅内分室、横浜神奈川、厚木テレコムタウン内、水戸駅前、西巣鴨、浜松成子、花輪、広島空港、立山千寿ヶ原簡易、上興部、那覇壺屋、若葉、久著呂、千代田丸ノ内、川原湯
図案変更 23件
渋谷、名古屋末盛、高岡駅前、米沢通町、学文路、阿倍野、竹田、北海道庁赤れんが前、北見、水戸市役所前、保々、秋田明田、名古屋福徳、大宮JPビル(旧局名:大宮ソニックシティ内)、旭山動物園前(旧局名:日ノ出)、平滝、堺、大阪国際、宮野原、下船渡、芦ヶ崎、大割野、秋成
局名改称 4件 ※図案変更なし
小倉中島(旧局名:小倉馬借町)、豊中郵便局大阪国際空港内分室(旧局名:豊中南郵便局大阪国際空港内分室)、東御(旧局名:田中)、金閣寺(旧局名:京都衣笠)

※日本郵便株式会社の風景印情報ページに掲載されたものについて集計。

第二種郵便料金が52円に値上げ

平成26年4月1日、消費税率変更による20年ぶりの郵便料金改定が実施され、風景印等を記念押印する際の基準となる第二種郵便(はがき)料金が、50円から52円へ2円値上げとなりました。

私の場合、郵頼1件あたりのコストが480円かかっていましたが、改定後は496円となり16円増。100件郵頼すれば、1,600円余計にかかる計算です。1,600円あれば、吉野家の牛丼なら4杯食べられます。たった2円とはいえ、ちりも積もれば……といったところですね。

その4月1日には、新規配備が3件、図案変更が2件ありました。とくに図案変更の場合、旧印の最終日が3月31日、新印の開始日が4月1日と料金改定をまたいだため、押印に必要な料金や返送料金が不足するなどして少々混乱したようです。中には、連絡がとれずに料金不足のまま対応し、返送したケースもあったのではないかと思います。

また、風景印と切手を合わせるいわゆる「マッチング」に使えた50円切手が、単独では使用できなくなってしまったのは残念です。もちろん、2円以上の切手を加貼すれば問題なく使用できますが、やはり単貼に比べると雑然とした印象になるのは否めません。

郵便料金改定前日50円切手に押印した風景印

料金改定により単貼できなくなった50円切手も多く残念

大阪市阿倍野区内全15局一斉配備

5月30日には、大阪市阿倍野区内全15局で一斉配備がありました。

3月にグランドオープンした日本一の超高層ビル「あべのハルカス」を描いた図案なのですが、残念なことに、すべての局が完全な同一図案になってしまいました。もともと風景印が配備されていた阿倍野局も、他局と同図案に変更する念の入れよう。

これだけ同じ図案が並ぶと、郵頼する気にはならず、東京に住んでいては訪問する機会もなく、つまりまだ入手していません。

兵庫県川西市内9局一斉配備

7月10日、兵庫県川西市内の9局で、市制施行60周年を記念した一斉配備が実施されました。

こちらは市内全局配備ではなく、同一図案ではありませんでしたが、新しく市のキャラクターに策定された「きんたくん」がすべての風景印に登場します。

新潟県津南町と長野県栄村の10局で一斉配備

平滝郵便局の風景印新潟県津南町と長野県栄村では、苗場山麓のジオパーク(その地域特有の地形や地質、生態系と歴史や文化を、地球の成り立ちを体感できる場所)認定を目指すにあたり、その活動を盛り上げる一環として、両町村内での全局一斉配備(図案変更および新規配備)が実施されました。

図案はそれぞれ異なりますが、外枠を八角形として統一を図っています。こうした目的で風景印が配備されるというのは、なかなか珍しいかもしれません。

なお、風景印が一役買ったのかどうかわかりませんが、平成26年12月22日に晴れてジオパーク認定を果たしたそうです。

水戸市役所前局で「水戸黄門」の図案が復活

廃局にともない2月28日に廃止となった水戸駅前局の風景印図案が、水戸市役所前局の図案として7月に復活しました。いったん廃止になった図案が他局の図案として使用されるというのは、珍しいケースです。

水戸市役所前郵便局の風景印

廃止図案が他局の図案として復活するケースは珍しい

水戸市役所前局の旧風景印には、水戸市役所本庁舎が描かれていました。しかしこの庁舎は東日本大震災で被災したため建て替えが決まっており、いずれ図案変更する必要があったそうです。そこへちょうど水戸駅前局の風景印が廃止になり「この風景印を残したいと云う思いから」この図案を使用することにした、と水戸市役所前局の方から回答をいただきました。

図案は、水戸光圀と助さん格さんを描き、外枠を梅の花の輪郭にした、とても水戸らしいもの。末永く使用してほしいですね。

東京・渋谷局で図案変更

渋谷郵便局の旧風景印1月には、東京の渋谷局で図案変更がありました。忠犬ハチ公の像と明治神宮神宮橋、金王八幡宮のしだれ桜を描いた風景印は、昭和28(1953)年8月25日の使用開始から60年以上も使用されたことになります。

平成26年は渋谷駅前にある「忠犬ハチ公像」設置80周年にあたっており、そのことも図案変更に関係しているかもしれません。ハチ公の姿は、1月23日から使用開始となった新図案にも引き続き描かれています。

千葉・若葉局で廃止

若葉郵便局の旧風景印8月20日、図案に描かれていた遊園地の閉園にともない、千葉県の若葉局で風景印が廃止となりました。いわゆる集配普通局で風景印の配備がない局は少なく、珍しいケースです。

平成4(1992)年4月6日から使用された同図案には、千葉動物公園の遊園地「ドリームワールド」の観覧車などが描かれていましたが、利用者の減少にともない、遊園地のみ平成26年5月31日に閉園となりました。

図案の題材がなくなってもそのまま使い続けている例は少なからずありますし、今回の場合、動物園は存続しているのですから新しい図案も作れたのではないかと思うのですが。

さて平成27年に入り、すでに図案変更が1件ありました(本所二局が移転改称し、本所一局に)が、今年もたくさんの新しい図案と出会えるのを楽しみにしたいですね。

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