豪徳寺駅前郵便局の風景印(東京都世田谷区)

- 使用期間
- 平成11(1999)年4月20日~
- 図案説明
- 豪徳寺と招き猫に小田急ロマンスカーを描く
東京都世田谷区・豪徳寺駅前(ごうとくじえきまえ)郵便局の風景印です。
豪徳寺は小田急線の駅で、新宿から各駅停車で15分ほど。図案に描かれたロマンスカーは特急列車で、この駅には停まりません。小田急線の高架下では東急世田谷線が交差していて駅もあるのですが、こちらは山下という名です。

ロマンスカーは数種類あるが、図案の車両はこの7000形(LSE)か?(小田急線新宿駅にて撮影)
郵便局があるのは、駅前の通りを北へ少し行ったところ。道幅は狭いのに車の交通量は多く、歩くのに神経を使います。駅名、地名からきっと豪徳寺というお寺があるだろうことは想像できましたが、招き猫で有名というのは、風景印の図案を見るまでは知りませんでした。
押印後、せっかくなので豪徳寺まで行ってみることにしました。豪徳寺は郵便局とは逆、駅の南側にあります。ゆるい上り坂の商店街を抜け、10分ほどで塀が見えてくるのですが、これは寺の裏側。山門は表側にしかないので、塀に沿ってぐるりと迂回することになるため、さらに歩きます。雨上がりの湿気に包まれ、汗が噴き出してきました。そんなに歩きたくない方は、東急世田谷線の宮の坂駅で下車するのがおすすめです。
大谿山(だいけいざん)豪徳寺
豪徳寺は、世田谷城主吉良政忠が、文明十二年(一四八〇)に亡くなった伯母の菩提のために建立したと伝える弘徳院(こうとくいん)を前身とする。天正十二年(一五八四)中興開山門菴宗関(もんなんそうかん)(高輪泉岳寺の開山)の時、臨済宗から曹洞宗に改宗した。
寛永十年(一六三三)彦根藩世田谷領の成立後、井伊家の菩提寺に取り立てられ、藩主直孝の法号により豪徳寺と改称した。
世田谷区教育委員会による境内の掲示より抜粋
井伊家といえば、彦根藩の第15代藩主で幕府の大老を務めた井伊直弼が知られています。直弼も、安政7(1860)年に「桜田門外の変」で暗殺された後、この豪徳寺へ埋葬されました。その墓所は現在東京都の史跡となっています。
井伊家がこの寺とかかわるきっかけになったとされるのが、招き猫の言い伝えです。直孝が門前を通りかかった時、寺の飼い猫(「タマ」という名だったそう)が手招きして、直孝を寺へ招じ入れたといいます。仏殿の隣にある招福観音堂には、参拝者が奉納した「招福猫児」(まねぎねこ)がずらりと並んでいました。
図案にはもう一つ仏殿が描かれていますが、その周りに散りばめられているのは、もみじの葉でしょう。紅葉の名所としても知られていて、以前はライトアップなどのイベントも行われたそうです。

豪徳寺の招き猫奉納所には、無数の招き猫が

社務所ではさまざまなサイズの招き猫が購入できる
豪徳寺駅前郵便局の地図
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