住吉遠里小野郵便局の風景印(大阪府大阪市住吉区)
長い歴史の現役地名
【使用期間】平成24(2012)年4月1日~
【図案説明】阪堺電気軌道の車両と太鼓橋、区花かきつばたの外枠
平成24(2012)年4月1日に新規配備された、大阪府・住吉遠里小野(すみよしおりおの)郵便局の風景印です。
「遠里小野」とは珍しい地名です。知らなければ読めませんね。
こういう地名を見るとその由来を知りたくなるわけで。さっそく調べてみると大きく二つの説があるようでした。
- 古くから「とおさとおの」と呼ばれた。万葉集にも歌われている。
「住吉の遠里小野(とほさとをの)の真榛(まはり)もち摺れる衣の盛り過ぎ行く」 - 瓜の産地だったことから「瓜生野(うりうの)」と呼ばれ、それが「おりおの」に転訛した。
いずれにせよ、いにしえからの地名が今も現役で、郵便局名にもなっているというのは、地名ファンとしてうれしいかぎり。
最寄りの大和川の対岸にも遠里小野町(堺市堺区)という場所があり、以前はひとつの村でしたが、大和川が造られた際に分断されたという歴史もあるようです。
使用開始日として発表された4月1日は日曜日。
土日休業の郵便局なのに、はて?と思ったのですが、その真相は、「住吉大社に臨時出張所を設置」ということでした。
神社の臨時出張所で風景印の使用初日とは、なんと粋な計らいでしょう。ぜひ訪問したかったですね。
ユニークな変形印ですが、これは住吉区の区花「かきつばた」をかたどったもので、区内の風景印は、すべてこの形に統一されています。
また、図案に描かれた電車は阪堺電気軌道の車両。「阪堺電車」と呼ばれる路面電車で、この郵便局の最寄駅としては、我孫子道(あびこみち)駅があります。
市民の足として愛されている乗り物ですから、風景印の図案としてはもってこいですね。
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